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奥が深い建築音響の世界。「理想の音」は音響づくりから。

マンションやアパート、戸建て住宅、店舗、スタジオ、ライブハウスなどの防音室設計・施工、各種防音工事を手掛けているリズム・スターです。

ご自身で楽器を演奏される方はもちろん、音楽や映画が好きな方も、その空間に響き渡る「音」にこだわりたい!という方がいらっしゃいます。

実は、音響というのはまた奥が深く、プロの音楽家の方でも詳しい方はそう多くありません。

また、防音室はあるけれど音響に不満を持っている、というケースもあります。

今回はその「音響」について、リズム・スター代表の田中に聞いてみました!

防音と音響は違います!

防音室のお値段

インタビュアー
田中さん!今日は音響について伺いたいです。
防音と音響は全く別の次元のハナシなんですよね?
田中
あくまでも、外に音が漏れないようにすることが「防音」の目的なので、それだけでは、響き方が良いとは限りませんよね。

音や話し声が響いてしまい、銭湯で歌った時のようにエコーがかかって響きすぎるということもありますし、逆に吸音され過ぎてあまり響かずデッド気味ということもあります。

心地よい演奏ができるように調整するのが「音響」です。
様々な吸音材や空間の作り方によって調整していくのですが、この「音響」の作り方というのは、プロの演奏家でもご存知ない方が多く、ハウスメーカーや、防音室を扱う会社でさえ、知らないことがほとんどです。

インタビュアー
音響はそれだけ専門性が高いのですね!

防音室はできだけれど、音の響きを改善したい!

田中
実は防音室があっても、音響を改善したいという方は多いです。
それは先ほどの話にもあったように、防音だけして、音響の調整をしていないケースが多いからです。

建築士は建築のプロではあっても、音楽家ではありません。
知識として音を遮断(防音)する設計・施工はできるかもしれませんが、その音が実際どのように響いているのか?反射するのか?といった使用感は分かりません。

だから、箱を作って終わりになってしまうのです。
音響までやっているというのはほとんど聞いたことがありません。

インタビュアー
ちなみに楽器屋さんとかはどうなんですか?
田中
楽器屋さんは音のことには詳しいかもしれませんが、設計や施工はできませんよね。

かくいう私も音楽家とは言えないかもしれませんが、サックスを少々やるのと、音響については専門的に勉強してきました。また、あらゆる音の波長や反射、吸音率、残響時間など、音にまつわるあらゆる資料やデータを保有しています。

それだけ建築音響というのは専門性が高く、できる人は限られているのです。

少し防音の話を… DIYで防音ってどうなの!?

インタビュアー
最近は、YouTubeなどでも見かけますが防音をDIYでやろうとしている人もいますよね?
田中
ホームセンターなどに行くと専用のマットが売っていたりしますよね。「デッドニング」と言うのですが。

それを壁にベタベタ貼っていくと、ある程度、音が響くのを抑える効果はあります。
しかしDIYでできる防音や音響効果には、どうしても限界があります。

例えば、素材によって吸音する周波数が決まっているので同じマットばかり貼っても、同じ周波数の音しか吸収しません。

逆に言うと、その特定の音だけを吸いすぎてしまうことになります。

インタビュアー
演奏しづらそうですね…
田中
そして楽器によって推奨される平均吸音率があります。ピアノだと1.9と言われています。

また、低い音から高い音まで均一になるように音響調整する必要があります。
その楽器や音の周波数に合わせた素材を選んで、音の反射の仕方や角度、響き方を考えて設計していかないと快適な演奏環境にするのは難しいと思います。

特に低音は波長が長く、市販されているマットを貼ったくらいでは吸音できないのです。
もちろん、全く効果がないわけではなく、全体的になんとなく抑えられている印象にはなります。

実際、トランペットなどは中高音ですし、DIYで充分満足される方も多いのだと思います。

最後に一つだけ、加えてご注意頂きたいのは、自分で聞き心地の良い音響の部屋を作っても、実際の演奏会場とは響き方が違うため本番で演奏しづらい、といったことも考えられます。
この点はご注意頂きたいです。

吸音と防音は違います!

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インタビュアー
しかし、自分では音が抑制されるように聞こえても、防音になっているかと言うと違う気もしますよね?
田中
これはよくあるご認識です。

吸音パネルなどをたくさん貼った中で演奏すると、少しこもったように聴こえて、防音されている気になるかもしれません。

しかし実際には「吸音」しているだけで「防音」しているわけではないので、中にいる人にはマイルドに聴こえて、防音している印象になりますが、音のエネルギーを吸収しているわけではないので、外には音が漏れています。

「吸音材」を貼っただけでは「防音」はできません。
吸音と防音はまったく別物です。

ネットで、ピアノの防音に悩んでるという相談が上がれば、ピアノの下に布団を敷くとアドバイスをしてるケースがあったりしますが、布団を敷いても吸音しているだけで残念ながら物理的エネルギーを損失できているわけではないので、残念ながら防音にはなっていません。

インタビュアー
集合住宅などでは要注意ですね!!

生活環境によって音響は変わる

インタビュアー
以前見せていただいた防音室で、「荷物を運び入れて音響が変わった」というお話を聞きました!あれはどういう現象ですか?
田中
引っ越しをするとなった時、内見の時は結構、声が響く印象を受けたけど、実際に引っ越して生活し始めると気にならなくなった、という経験はないですか?

何もなかった部屋に家具などを置いたことで、音の響き方が変わったり、部屋の容積に対して表面積が増えるので吸音率が上がり、そういう現象が起きます。

つまり、物の量とか配置によっても、必要な調整が変わります。
例えばダンススタジオなどは、鏡や手すりがある程度でほとんど何もない空間ですから、結構音が響きやすく、エコーがかかったりしやすいです。

でも、使用目的がダンスの練習なら、音はそこまでこだわらず、防音だけしっかりしようという判断もあると思います。

他には、カーネギーホールだと全体の吸音率が0.17くらいですが、それはオーケストラにちょうどいいとされている数値なのです。
使う楽器や、想定される使い道によって、吸音率を変えているというわけです。
あとは部屋の縦横高さの寸法比も重要ですね。

練習環境とホール(本番)で響き方が違う

田中
前に防音室の依頼を受けた方に、「音響はどうしますか?」と聞いたら、
「いつもホールで、かなり響く所で演奏してるので不要です」と言われたのですが、防音室が出来上がってから「響きすぎてちょっと困っている」と言われたことがありました。

ホールと比べると防音室は壁までの距離が近いので、反射してすぐ耳に戻ってくるので耳が疲れてしまうのです。

また、ホールは広いので、跳ね返ってくるまでにタイムラグがあります。厳密に言うと。

プロは色んな空間で演奏するので、それこそ本番の環境(ホールなど)の響きに近づけてほしいというご要望もあります。

ほとんどの防音工事会社は音響の話まではしないので、その点は防音室をつくられる際は先に考慮しておくと良いかと思います。

音響へのこだわり施工事例

オーディオルーム防音室

インタビュアー
田中さんが手がけた、音響の極みの施工事例がありますよね!!
あの話を伺いたいです!
田中
弊社で手がけたオーディオルームのケースですね。

お客様には、「今まで体験した音響の中で最高です」と、すごく喜んでもらえました。

リズムスターではその部屋の使い方が
楽器の演奏なのか、シアターなのか?
ボリュームはどれくらいの音量になるのか? などを確認します。

このお客様は、色んな使い方をしたいというご希望の方でした。
映画も見る、クラシック音楽も楽しむ、スポーツ観戦もする。

オーディオルーム兼、ホームシアターという感じです。

また、外からの音がどれくらい入ってくるかも重要です。
例えば、わかりやすく言うと救急車の音が入ってきてしまっては困ります。

こちらのケースでは完成予想図をご覧いただくと「私が想像してたよりもいいものを作ろうとしてくれている気がします」と仰っていただき即ご契約となりました。

座る位置は決まっているとのことでしたので、その位置で一番良く聴こえる音響を完成させました。

完成後、一度様子見に伺うと、今までで一番良い音だと言ってくださって。感無量でした。
最後に聞いたのが、実はこのお客様、大学の物理の先生だったのです。
言わば音には相当に詳しく、振動の専門家です。

そのような方に喜んでいただけて、私も本当に嬉しかったですね。

理想の音響を求めるなら、建築音響のプロに任せましょう

田中
先ほどのオーディオルームの件は、実はハウスメーカーさんからのご相談でした。

ハウスメーカーは音の専門ではありませんので、施工できる会社を探していたようです。

心地よく演奏をしたい、歌いたい、音楽や映画を楽しみたいなど、「音」にこだわりたい方でしたら音響は不可欠です。

そして音響を追求するには、部屋の設計から調整が必要です。
使用目的や環境によって、オーダーメイドの要素も大きいので、もし、心地よい「音」を手に入れたいのでしたら、一度ご相談いただけたらと思います。

お客様のご要望やご予算に合わせて、本当にご満足いただける防音施工、音響施工をご提案させていただきます。

 

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