【知らないと危険!】ピアノ防音工事を相談する時の絶対確認事項!
リズムスターは防音室の設計・施工を専門とした、東京の内装工事会社です。
防音工事、騒音対策は「防音室」をつくる事が全てではありません。
日本全国からご相談をいただき、戸建て住宅やマンション、ライブハウス、ダンススタジオ、宿泊施設などでの実績。問題解決の方法をお客さまと一緒に模索しています。
外出する機会が減った分、「自宅で気兼ねなくピアノを弾きたい」という声が増えてきました。
防音室や防音対策のご相談も増加しています。
日中に在宅となる時間が増えたため、これまで以上にご近所への音漏れに配慮しなければなりません。
各地で外出自粛の要請に伴い、マンションなどでの騒音クレームが増えているとのこと。
とはいえ、防音室工事は安い買い物ではありません。
ご依頼される業者を細かく比較検討する必要があるでしょう。
信頼できる防音工事会社はお客様ごとの事情に沿った様々なご提案ができます。
実は、防音工事は専門知識と経験がモノをいう分野。
建築の知識を有しているだけでは満足な施工は保証されません。
今回は「ピアノ」の防音工事を検討している方へ、防音工事のポイントを解説、信頼できる防音工事会社の選び方をご紹介いたします。
防音工事で注意したいピアノの特徴2つ
ピアノの音の特徴を理解しましょう
ピアノは鍵盤に連動したハンマーが弦を叩くことで音を発生させた後、響板で音を響かせる音域の広い弦打楽器です。
ピアノは単音が連続して発生するという特徴があります。
防音工事を検討する際、注意したい点はピアノの発する「低音」です。
低音は高音に比べ壁や天井を通り抜けやすい特性を持っているためです。
音の高さは振動回数に違いが現れます。
音の振動を視覚的に捉えられるようにしたものが「波形」です。
低音は1秒間に振動する回数が、高音に比べて少なくなり、波長が長くなります。
壁の厚みの中に音の波長が収まっていれば、減衰しやすくなります。
低い音は波長が壁の中に収まりきらず、減衰せずに壁を貫通してしまうのです。
これが、低音が止まりにくい理由です。
高い音域の音は遮音できていても、低音が漏れてしまっている防音室がよくあります。
正確に遮音のシミュレーション、予測ができる施工会社を選ぶことが、ピアノ防音室施工のファーストステップです。
ピアノ防音工事では振動にも注意
ピアノの演奏中は空気を伝う音ばかりを発生させるワケではありません。
ピアノ本体から床に伝わる振動、いわゆる「固体伝搬音」にも着目する必要があります。
固体伝播音とは、固体の物質の中で移動する音のこと。
糸電話が聞こえる仕組みと同じです。
ピアノのある部屋に置き換えてみると、ピアノから発生した振動が、ピアノの脚から床に伝わり、床を通して隣の部屋にまで伝わっていく現象が固体伝搬音です。
マンションなどの集合住宅では、階下からの騒音苦情も目立ちます。
その理由は、演奏時に発生する固体伝搬音が原因となるケースが多いです。
四畳半に収まる位のグランドピアノの重量は約350kg、アップライトピアノでも約250kgもあるので、振動もその分大きくなります。
空気中に放射される音だけでなく、ピアノの脚から床へ伝わる振動を止めることがピアノの防音工事ではとても重要です。
ピアノの防音工事を依頼する業者の注意点
ピアノ防音工事会社選び【1】
国の認定を受けた精密騒音計をつかって正しい計測ができる会社
まず、依頼する施工会社がきちんと騒音を計測できる知識と、精密騒音計を使っているかを必ず確認しましょう。
防音工事は騒音レベルを正しく測定して、性能を正しく評価し、それを説明できるか。
根拠に基づいた施工が望ましいです。
壁や床などを透過する際に、音量(厳密に言うと”音圧”)の減衰を透過損失とよび、数値で表すことができ、dB(デシベル)で表現します。
様々な条件があるため単純な引き算では表せませんが、何dB 減衰させることができたかが、防音性能の目安になります。
防音工事会社の中には、簡易タイプの騒音計で計測しているケースがあるようです。
簡易タイプの騒音計の場合、「オールパス」と呼ばれる、全周波数帯をミックスした状態での単純な平均値で計ることしかできません。
リズムスターの騒音測定は、国の試験に合格した1/3オクターブごとの計測ができる精密騒音計を使用します。
ピアノは音域の広い楽器なので、様々な周波数の音が発生するため、どの音がどの程度のエネルギーを出しているかを正確に計ることが望ましいからです。
簡易騒音計ではそれが叶いません。
どの周波数で何dB減衰させる必要があるのか、周波数ごとにシミュレーションし、検討していくことが非常に大切です。
さらに、遮音性能を調べる際に、JISまたはISOなどの規格に沿った測定方法で計測しているか確認しましょう。
JISの場合、騒音の測定方法は「JIS A 1417:2000」と呼ばれる規格で測定します。
一定時間の音を計測し、その平均値(等価騒音レベル=LEQ)で評価を行います。
必要な遮音性能が達成されずに、出来上がった防音室の性能に納得できなかった場合、トラブルの原因となりますので、防音工事会社が用いる「防音性能の測定方法」と「使用している騒音計」については予め調べておくことを強く推奨します。
ピアノ防音工事会社選び【2】
個体伝播について知見があり、適切な床の防振対策ができるか
ピアノの特徴でも述べましたが、ピアノは床に個体振動が伝わる楽器なので、防振まで考慮してくれる施工会社を選びましょう。
固体を移動する音は空気中を進む音よりも対策が非常に難しく、防振架台を設置するなど、ピアノの脚の振動を伝えにくくする措置が必要となります。
必要な防振レベルの算出ができていないと、空気を伝わっている音は遮断できていでも、防振対策が不十分なため必要遮音性能に達していないケースが多々あります。
リズムマスターでは、床の共振周波数が10Hz前後になるように防音工事の設計を行っています。
床からの個体伝搬は極限までカットします。
ピアノ防音工事会社選び【3】
防音工事の性能保証をしてくれる会社
防音工事には音に関する専門知識が必要になってきますので、契約書は慎重にチェックしましょう。
・JISまたはISOなどの規格に沿った測定方法で計測しているか
・精密騒音計で計測しているか
・評価の方法が「JIS A 1419-1:2000」に基づいているか
・上記の測定方法や評価方法を用いた防音性能を契約書で保証しているか
「性能保証」についても、施工会社独自の防音性能表記や、独自の基準である可能性もありますので、JISやISOの基準で測定した場合の遮音性能で言っているのか、確認しておいた方が安心です。
また、防音工事後には防音性能を評価する第三者の調査機関を入れて、評価測定を行ってもらうことも理想的です。
ピアノ防音工事会社選び【4】
演奏しやすい残響時間も考慮して設計ができるか
実は、お客様が防音室に求めるのは遮音性能だけではありません。
楽器を演奏するための防音室であれば、演奏していて心地よい環境であること。
残響時間が適切かどうかです。
例えば銭湯でピアノを弾けば、音が響きすぎてしまい、音楽として成立しません。
楽器ごとに最適とされる残響時間があり、推奨吸音率として表現しています。
以下の表をご覧ください。
こちらは、各楽器の推奨吸音率を表しています。「ライブ」とは音が反響してお風呂場のように残響音が響きわたる環境です。
「デッド」は吸音されて響きにくい空間を指します。
吸音率が低くなればなるほど残響時間が長くなります
ピアノの吸音率は0.19が良いと言われています。(好みによる)
音の残響時間をコントロールするためには、それぞれの素材が、周波数ごとにどの程度吸音するのかを考慮し設計していきます。
下記画像は弊社で担当したお客様の部屋の吸音率を計算した表になります。
部屋を楽器の一部として考え、吸音と拡散のバランスの良い設計ができる防音工事会社であれば、快適に演奏できる空間を実現してくれるでしょう。
ピアノの防音工事を頼むならリズムスターへ
ピアノの防音工事を業者に依頼する際に抑えるべきポイントが様々ありましたが、リズムスターでは「部屋は楽器の一部」の考え方のもと、お客様の防音目的にかなった施工をご提案しています。
弊社の強みと合わせて、ご紹介いたします。
満足度の高い防音室工事の実績多数!音と建築の知識と実績に自負あり
弊社代表の田中は、ピアノ防音室以外でも、ダンススタジオや、爆音でドラムを叩くライブバーなど、難易度の高い防音室施工を数々手がけてきました。
音の仕組みから伝わる現象まで理解しているからこそ、状況や楽器に合わせた防音施工を提案しております。
正しい騒音測定のデータをもとにお客様に根拠のある防音設計をご提案しています。
加えて、「部屋は楽器の一部」という考え方から、お客様が演奏して心地よい環境づくりを行います。
防音工事に自信があるからこそ性能保証を必ず行います
弊社では防音工事に自信があるからこそ、遮音性能を設計図にも記載しております。
弊社では「防音仕様提案書」として、防音工事の内容を詳しく説明した書類を作成しお客様へお渡しします。
次の図は実際にお客様にお渡ししている書類例になります。
こちらのお部屋は、受験を控えたお子さんのお部屋が隣に並んでいるため、ご近所だけでなく家族への配慮も含めて遮音してほしいとのご要望でした。
弊社では、各界壁の遮音性能(Dr値)を提示します。
お客様の遮音の目的に沿って防音工事を提案し、細かく遮音性能も調整しています。
これほど防音工事について詳しく記載できているのは、もちろん正しい音の測定方法ができているからです。
通常、騒音測定を第三者機関に依頼すると高額な費用がかかりますが、弊社では、施工依頼をしてくださったお客様には設計料の中に遮音測定を含み、JISの測定方法「JIS A 1417:2000」、評価方法「JIS A 1419-1:2000」に則った報告書を無料で提出します。
以上、ピアノの演奏部屋の防音工事の注意点と業者選びのポイントをご紹介いたしました。
一度他社に依頼したが改善されないという防音室や防音施工についてもお気軽にご相談ください。
お客様のご希望の防音に寄り添ったご提案をさせていただきます。
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