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ピアノの防音って何がポイント?

リズムスターは防音室の設計・施工を専門とした、東京の内装工事会社です。
防音工事、騒音対策は「防音室」をつくる事が全てではありません。
日本全国からご相談をいただき、戸建て住宅やマンション、ライブハウス、ダンススタジオ、宿泊施設などでの実績。問題解決の方法をお客さまと一緒に模索しています。

私が最も尊敬する会社のひとつがYAMAHA株式会社という楽器メーカーさんです。
どなたでもご存知ですよね。

あるヨーロッパのピアノメーカーは一人の職人さんが1年ほどをかけて1台を完成させると言います。
その額、なんと1000万円~2400万円というとても高価なものですから、庶民にはなかなか手が出せないものでした。
ところがYAMAHAさんは100万円台で高性能なグランドピアノを量産するという偉業を成し遂げ、一般家庭でも購入することが出来るようになったことで、現代の全世界の音楽家に与えた社会的な貢献は計り知れない、というのが素晴らしい会社として尊敬している理由です。

私たちの時代には学校の音楽室にピアノが必ず置いてあります。
とても身近に感じる楽器だと感じられるのもYAMAHAさんの血と汗と涙の努力の結晶なのではないでしょうか。
※ちなみに私はYAMAHAさんの回し者ではないです(笑)

後発でKAWAI楽器さんもピアノを生産されますが、「安さを求めて性能に妥協せず」といった姿勢で庶民にも手の届くピアノを作り続けています。
KAWAIさんもそういった意味で社会的な貢献度の高い、素晴らしい会社だと思っております。

さて、楽器の王様と呼ばれるピアノですが正式名称は「ピアノフォルテ」。
鍵盤は88鍵あり、鍵盤を叩くことで張り巡らされた弦をハンマーで叩いて音を出すという構造になっていますので、赤ちゃんや猫でも音を出すことが可能です。
幅の広い音域を持ち、一人で主旋律(メロディ)と伴奏を同時に演奏できるという万能楽器であることが「楽器の王様」と呼ばれる所以ではないでしょうか。

現代で活躍されている弦楽器や管楽器や打楽器の奏者も、元々はピアノから音楽を学び始めたという方も少なくないようです。

そんなピアノですが、お子さんに習わせたいと思われる親御さんは多いと思います。
その理由は様々だと思いますが、よく耳にするのは、

・情操教育に良さそう。
・早いうちに楽譜を読めるようにさせたい。
・頭の良い子に育ってほしい。
・自分も昔、ピアノをやっていて良かったと思っている。
・クラシック音楽を学ぶことで教養を高めさせたい。
・単純にピアノが弾けたら素敵!
・自分も習いたかったが叶わなかったので、子供には習わせたい

などなど、色々な想いがあると思います。

と同時に、「別に音楽家になって欲しいわけではない」、「ピアノを習わせるのにピアノ本体と防音設備が必要」、などという、心にブレーキを踏んでしまうようなお悩みもあるかと思います。
サイレントピアノの技術もどんどん進化しておりますので、そちらで対応することも可能でしょうが、やはり生音で練習させたいと思われる方には防音の事は悩みの種になっている事と思います。

そういった方に、そっと背中を押してみたいと思います。
少しでもお役に立てたら幸いです。

ピアノの⾳が発する仕組みは? 防⾳⼯事を依頼する前に必要な知識

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完全防音 工事 ピアノ

まず、ピアノの音がどのように伝わるのかをお伝えしておかなければなりません。
冒頭でも書きましたが、弦をハンマーで叩いて音を鳴らしますので、その振動が空気を伝わって鼓膜に届き、電気信号として脳に伝わり、音として認識します。

このように空気の疎密波で鼓膜を揺らせて音が伝わるわけですが、ピアノの場合、重たい筐体を支える脚が床に接地しておりますので、床にも振動が直接伝わっていきます。
その振動は床や壁を伝わって、別の部屋にも影響を与えていきます。

350kgの人が立った状態で小刻みにジャンプしているような状況です!!

テーブルに耳をつけて、こぶしでコンコンとテーブルを叩いてみてください。
これが固体を通して伝わる振動です。より大きな音が伝わっているのがおわかりになると思います。

ガラステーブルに置いたマナーモードの携帯に着信があった時、バイブレーションでかなりの音が出ますが、手に取った途端、音が小さくなりますね。
これはガラステーブルが振動を受け、共振することでスピーカーの役目を果たしているからです。建物でも同じ現象が起きます。

つまり、ピアノは空気中を移動して伝わる音と固体を移動して伝わる音の二つが発生しますので、その対策をしなければ近隣から苦情がでてしまう、という訳です。

ピアノの⾳漏れの苦情とは?こんな時は防⾳⼯事をしよう!

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防音工事 ピアノ 相談 振動

信頼できる防⾳⼯事業者に頼んで施⼯してもらい、演奏してもご近所からクレームが来な
いことが理想です。
ピアノ演奏によるクレームには⼤きく2つの理由が挙げられます。

練習部屋に防⾳⼯事をせずに演奏してしまった

実は意外かもしれませんが、防⾳⼯事をしないままに部屋で演奏してクレームを受けてしまうことは多いのです。

そもそもマンションや⼾建て住宅のお部屋は、楽器を演奏する前提で作られていません。
防⾳⼯事がなされていない状態の部屋で演奏すると、当たり前ですが⾳はそのまま近所に漏れていきます。

特にマンションはコンクリートの壁の厚みから、ある程度の防⾳性能を期待される⽅もいらっしゃいますが、上下左右で部屋が隣接しているため振動は伝わりやすくなっています。

また、ご⾃⾝で吸⾳マットを弾いて対策をしたつもりになっていても、市販の製品には防⾳性能の限界があります。

⾃分には⾳が聞こえていないと思っていても、響き具合によっては離れた階にまで届いてしまいます。

DIYによる⾃作の防⾳対策で演奏をしている

⾃作の防⾳施⼯で対処したつもりになり、ご近所からクレームを受けるケースも多く⾒受けられます。

近年、家具や部屋のリノベーションが流⾏し、ホームセンターや通販さいとで吸⾳マットなど防⾳⽤の素材も⼿に⼊りやすくなりました。

動画サイトやWebサイト上でも「DIYで防⾳⼯事ができる」と紹介している情報なども出てきています。

楽器によってはDIYレベルの防⾳対策で済むこともありますが、ピアノはそもそもDIYで対処できるものではありません。
以上、クレームの2 ⼤要因を挙げましたが、DIY での防⾳対策は特に注意が必要といえます。

ピアノの防⾳⼯事をDIYで代⽤するのは危険!DIYの限界について

ドラム防音室の防振対策
防音室のDIY

インターネット上に載っているDIY レベルの防⾳⼯事は、防⾳⼯事業者からしてみるとご近所からクレームのこない防⾳⼯事からは程遠いものばかりと⾔わざるを得ません。

また、素⼈による防⾳⼯事の場合「部屋の中で⾳が聞こえなくなったように⾃分が感じるだけで、外には漏れてしまっている」ことがあります。

例えば、吸⾳マットを壁中に貼り付ける騒⾳対処⽅法。
マットが⾳を吸収することで減⾳し、反響が悪くなり、⾃分の部屋は静かになったように聞こえます。

しかし、ピアノはお伝えした通り空気中に伝わる⾳と固体を振動させて伝わる⾳の2 種類の⾳を⽌める必要があり、上記の⽅法では遮⾳しかできていないことになります。
防振をしなければピアノの振動が⾜から床へと伝わり、結局外に⾳は漏れてしまいます。

加えて、部屋の根本的な構造が変わらないままなので、DIY では応急処置的な防⾳対策しかできず、効果は薄いと⾔えるでしょう。

どれほど防⾳効果があるかスマホの騒⾳計アプリで測定されている⽅もいらっしゃいますが、防⾳⼯事業者が使うのは国の品質基準をクリアした精密騒⾳計であり、測定性能は雲泥の差があります。

何の防⾳知識もないままに⾃作した防⾳室は、⾃分の主観によって防⾳効果が⾼まったように感じるだけであり、実際は理想の防⾳性能が出ていないことがほとんどです。

何百万もかかる防⾳⼯事の施⼯代を考えると、DIY で代⽤したくなってしまう気持ちも理解できなくはありません。

しかし、そもそも防⾳⼯事が⾼額になる理由は、防⾳室を作ること⾃体に正確な騒⾳測定や防⾳施⼯の⼯数がかかってしまうから。

⾳漏れを気にするのであれば、⾳の出る構造とどの⾳を⽌めるべきかを理解して対策しなければ意味がなく、安く済まそうと考えて⾃作の防⾳対策で済まそうとしても、結局はトラブルになることは必須です。
むしろ、防⾳施⼯や楽器の知識をもった専⾨家に依頼した⽅が、最終的には安く済むことに繋がるケースもあります。

近隣に⾳を聞こえないようなピアノの防⾳⼯事とは?

マンションのドラム防音室

では、ピアノから空気中に伝わる⾳と床へ伝わる振動を近隣に聴こえにくくするためにどうしたら良いでしょうか。

ひとことで防音室を作ればよい、といっても音楽家になって欲しいわけではないのに、そこまで高価な防音室を購入するには抵抗がある、という方が多いのではないのでしょうか。
私も何でもかんでも防音室を導入するべきだとは思っておりません。
それよりも、もっと音楽界が活性化してほしいと思っている只の音楽ファンですので、できるだけ敷居を低くしていきたいと思っています。

どこに対して音対策をするのか、どのように音が伝わるのかを検証し対策することが重要です。

マンションの場合ですが、ちょっとした対策で防音室を導入せずともピアノ対策が出来た事例がありますのでご紹介しますね。
一戸建の場合の対策方法は別のブログでお話ししてみたいと思います。

まず始めに、お客様と相談して使用時間帯などをお伺いしたうえで、ピアノの設置場所を変えることに同意していただきました。

次は音が抜けて行きやすい防音性能の弱い場所、つまり窓ですが、ガラスは壁に比べて薄いですし、ガラスサッシの気密性の問題もあります。
電車の違うホームにいる者同士で会話するのに大声で話さなければならないように、距離が離れると音のエネルギーは小さくなっていくのはお分かりになると思います。
窓から対策したい対象までの距離を考慮し、それに見合った窓対策をしたことがひとつ。

それからピアノ特有の固体伝播対策です。
ピアノの重量に合わせて設計した防振架台にピアノを乗せることで、床に伝わる振動を極限までカットしました。もちろん奏者も架台に乗るように設計していますので、演奏時に座った時の違和感はありません。
架台は移動できますので、引っ越した際なども持っていくことが可能です。

これだけで、マンションの4階から1階まで壁などの固体を伝わって聴こえていた音がまったく聴こえなくなりました。
これにかかった費用は数十万円です。

子どもが奏でる音は比較的音が小さいですから、これだけで防音室まで作らなくても対策できてしまったのです。

もちろん将来、「音大に行きたい」という気持ちが芽生える可能性もありますから、「段階的防音対策」というお話をさせていただいております。

音大に行くレベルになると、夜遅くまで練習したり音も大きくなってきますので、これだけでは不十分です。
今度は天井を補強しましょう、壁を補強しましょうというように、今ある設備に追加していきながらニーズに応じてグレードアップさせていきましょうという事です。

防⾳⼯事は⼤切!ピアノ演奏でのクレームは⼤事件に⾄るケースもある

「ピアノの⾳なんて漏れても⼤したことはない」とお考えの⽅には、騒⾳問題が⼈⽣を狂わせる事件にまで発展してしまう恐れがあることをぜひご理解いただきたいです。

騒⾳のクレームによるトラブルの事例をいくつかご紹介しましょう。

ピアノ防⾳⼯事のトラブル事例【1】

防音室 費用

クレームから殺⼈事件にまで⾄ってしまった「ピアノ防⾳室のトラブル」

「ピアノ騒⾳殺⼈事件」は騒⾳問題が対処すべき社会問題であると⾒直されるきっかけにもなった事件です。

1974 年、神奈川県平塚市で団地に住む男性が下の階に住む⺟親と⼦供を殺害する事件が起きました。

元々犯⾏に及んだ男性は⾃⾝が騒⾳で別のご近所から注意されていたこともあり、⾳に神経質になってしまっていた状態でした。

そんな中、⾃分の部屋の下に新たに家族が引っ越してきて、娘さんが毎⽇ピアノを演奏するようになります。

男性は家族へピアノの⾳がうるさいと度々伝えていましたが、演奏⾳は⼀向にやみません。
また、家族側からもピアノの⾳について謝る気配がなく、男性は騒⾳に悩まされ続けることになります。

だんだんと「演奏は⾃分への嫌がらせではないか」と考えるようになり、最終的には男性が⺟親と⼦供を殺してしまいます。

ちょうど⾼度経済成⻑期の中で楽器を習わせたい家族も増えてピアノ需要が⾼まっていた時期でもあったため、この事件は⾮常に注⽬を集めました。
その後、この事件を受けて⾳が漏れづらい電⼦ピアノの発売や公営住宅の壁の厚みを増すなど様々な対策が施されました。

ピアノ防⾳⼯事のトラブル事例【2】

⼈の精神をも破壊する「騒⾳問題」幻聴が聞こえてしまうケースも

単純に演奏者は⾃分の出す⾳を気にしなかったとしても、ご近所にとっては多⼤なストレスとなり精神的にも⾳に過敏になりやすくなります。

平塚のピアノ騒⾳殺⼈事件の男性は⼀⾒加害者にも思えますが、騒⾳問題から考えると演奏を⽇常的に聞かされていた被害者でもあり、プライバシーを⾳によって侵害され続けたことが殺⼈の動機へと繋がってしまいました。
私がご相談を受けたお客様の中にも、ご近所の⽅が⾳に悩まされて精神にまで不調をきたしているケースに出会ったことがあります。
マンションの下に貸しスタジオをオープンしたオーナーから防⾳に関するご相談を受けた時のことです。

お話によれば、防⾳⼯事も終えて営業開始したところ、1週間で営業をやめてくださいとスタジオの上に住む住⺠からクレームが⼊ってしまいました。
演奏していない時間でも⾳が聞こえると住⺠は訴えており、電⾞の⾳や⾞の⾳も貸しスタジオのせいだと訴え、すでにノイローゼ気味になっている様⼦。

オーナーは防⾳⼯事を追加で依頼されようとしていましたが、防⾳⼯事を改めてやり直したところでご近所トラブルが緩和される⾒込みが難しいと私は考えました。

すでに数千万円の防⾳⼯事が施されたこともあり、費⽤も期間もこれ以上かけづらいと私の⽅で判断し、演奏する楽器の限定や、貸しスタジオから学習塾へビジネスを変更するご提案をさせていただきました。

以上、2つの事例をご紹介いたしました。
騒⾳問題は単純に⾳がうるさいだけでなく、⾳に過敏になってしまうことで、精神的な負担を増⼤させて相⼿を追い込んでしまう恐れがあります。

⼀度相⼿が幻聴にまで悩まされるまで追い込まれていると、防⾳⼯事による物理的な対処ではとどまりづらく、トラブルの解決は⼤変厳しくなります。

楽器演奏やオーディオルームなど⼤きな⾳の出る部屋を持つ⽅には、⾃分の感覚で⾳漏れを判断せずに是⾮専⾨家にご相談ください。

トラブルを未然に防ぐ ピアノの防⾳⼯事では「予防的防⾳」が⼤切

騒⾳問題によるトラブルが認知され始めてから、トラブル前に対処する「予防的防⾳」という考えた⽅が広まってきています。

予防的防⾳とは⽂字の通り、⾳漏れのトラブルが発覚してから防⾳対処するのではなく、事前に⾳漏れなく演奏できる環境を整えることを指します。

もしご⾃⾝で聞こえていないと判断していても、本⼈が気づかないところで⾳が聞こえてしまっていることも多く、騒⾳問題を深刻化させる要因となっています。

騒⾳問題で近隣住⺠から訴えられた後に防⾳⼯事を依頼するのでは⼿遅れです。

近隣住⺠の⽣活と精神を守り、ご⾃⾝の快適な演奏を楽しむためにも、予防的防⾳をぜひ実践いただけると良いでしょう。

また、予防的防⾳のための防⾳⼯事ができるように、防⾳⼯事業者には正確な情報を必ずお渡しください。

防⾳⼯事業者としては演奏者が演奏して⼼地よい環境を作ると共に近隣住⼈にも納得いただける防⾳⼯事を⽬指しています。

私どもも⼯事着⼿前には必ず近隣住⺠から⾳に関するクレームはないかと確認しています。
これは、クレームによって⾳の漏れ具合や原因を追求するためでもありますが、確実に騒⾳トラブルを減らしたい思いからでもあります。

正確な情報が防⾳⼯事業者に伝わらなかった場合、期待する防⾳性能に届かないどころかご近所との騒⾳トラブルを解決することもできません。
私の過去の事例で、お客様が正確な情報を伝えてくれなかったばかりに、⾏うべき防⾳⼯事がなされなかった⼀例をご紹介しましょう。

当初お客様はピアノの⾜の振動⽌めと⾳の響きをよくする⾳響⼯事のみをお願いしており、⾳を⽌めるための⼯事は⼀切⾏っていないご様⼦。

防⾳⼯事も無しにピアノを弾いていることを不信に思った設計担当者が「近隣から苦情はきていないですか」と尋ねたところ、お客様からは「騒⾳のクレームはありません」とお返事をいただきます。

防⾳設計と施⼯と分けて⼯事を進める案件であり、弊社は施⼯のみを担当。
設計者より依頼されたのは防振と⾳響⼯事のみであり、ピアノの⾜に防振架台を設置し、部屋の⾳響を調整して⼯事を終えました。

すると後⽇、防⾳⼯事が不⼗分でピアノの⾳が漏れていると同じマンションの階下に住む別の住⼈から怒りの電話が私の⽅へかかってきます。

お話を伺ってみると、防⾳⼯事をする前からずっとピアノの⾳が漏れ続けており⾮常に悩まされているとのこと。

防⾳を⽬的とした防⾳⼯事をするためには、騒⾳測定や⾳漏れの原因に合わせた施策でなければなりません。今回の防⾳⼯事では部屋の防⾳性能を⾼める⽬的ではなく、クレームがないというお客様の報告から防振の低減のみに⾄ったため、電話された⽅が期待している防⾳⼯事はなされていませんでした。

防⾳⽬的で⼯事を⾏うのであれば、窓から漏れ出る⾳や振動⾳もしっかり⽌め切る必要があったでしょう。

もし、苦情の有無を確認した時点でお客様がクレームのことをお話くだされば、防⾳⼯事業者からも提案ができたはずです。クレームがあることを伝えていただけなかったことで、防⾳⼯事をしても近隣住⺠との仲
がさらに悪化してしまう結果となりました。

⾼額な防⾳⼯事費⽤を避けようとして情報を隠してしまうお客様もいらっしゃいますが、正直にお伝えいただかなければ適切な防⾳⼯事はできません。

もちろん、お客様の予算は限られており、希望の防⾳⼯事が厳しい場合もあるでしょう。
そもそも防⾳⼯事や演奏者本⼈の練習環境の⼯夫によっては、最⾼級の防⾳性能がなくとも⼗分演奏できる環境を整えることは可能です。

私どもでは楽器の種類や迷惑にならない演奏時間帯をご提案して、お客様の希望予算と防⾳性能のバランスをとるように努めています。
防⾳⼯事業者に騒⾳トラブルや⾳漏れで気になる点はどんどん相談しましょう。

最適なピアノの防⾳室の選び⽅

今ではリフォームに近い防⾳室⼯事だけでなく、組み⽴て式の防⾳室も楽器メーカーから発売されています。
それぞれの防⾳室のメリット・デメリットについてご紹介いたします。

組み⽴て式防⾳室

組み⽴て式防⾳室とは、字の如く部屋の中に組み⽴てて作る防⾳室です。
代表的なものとして、YAMAHAが出している「アビテックス」などがございます。

メリットとしては、パネルを組み⽴てるだけで防⾳室が完成でき、⼯事期間が2⽇で終わること。

引っ越しの際にも、解体して再度組み⽴て直すことで再利⽤可能です。

・演奏する楽器の⼤きさが⼩さい
・引っ越しで⼟地を移動することが多い
・すぐにでも演奏環境を得たい
のであれば、組み⽴て式はぴったりでしょう。

⼀⽅で、部屋の⼤きさの規格が統⼀されているため、室内に設置した時に天井や壁の間に隙間が空いてしまう恐れがあります。

⼤きなリビングや部屋がある⽇本の住宅は珍しく、⼤抵の⽅が狭い空間に防⾳室を組み⽴てることになるため、住居空間が圧迫されたような印象を与えてしまうかもしれません。

フリータイプと呼ばれ、ある程度広さを調整できる⾃由設計の組み⽴て式防⾳室も販売されていますが、やはり狭いところに置かれて詰まっているように感じる上に⾦額も⾼くなってしまいます。
また、防⾳室を⾃分好みのデザインにできず既存のインテリアとも合わないこともあります。

オーダーメイド式防⾳⼯事

オーダーメイドの防⾳⼯事は、既存の壁や天井など部屋そのものの防⾳性能を⾼めて防⾳室を作ります。

既存の部屋の広さをそのまま活かすことができ、広い防⾳室が⼿に⼊りやすいと⾔えるでしょう。
組み⽴て式と違って部屋にデッドスペースが作られるといったこともありません。

もし、6畳から8畳の広さで防⾳室を作る際には、組み⽴て式防⾳室の種類によってはオーダーメイド式の⽅が広さを確保できる上に、施⼯費⽤も安く済む場合もございます。
また、吸⾳パネルなどもデザインを選ぶことができるため、理想の防⾳室が⼿に⼊りやすくなります。

オーダーメイド式の防⾳⼯事の依頼は施⼯知識と技術はもちろん、楽器や⾳の仕組みについて詳しい業者に依頼しなければ、防⾳⼯事をしたにも関わらず⾳が漏れ続けたり、必要以上の防⾳性能を施して⾼額な請求がされてしまったりと期待通りの施⼯にならない恐れがあります。

リズムスターでは正確な騒⾳測定で⾳漏れの原因を把握し、根拠ある防⾳施⼯を⾏っているため、これまで苦情をいただいたことはありません。信頼のできる防⾳⼯事業者として、お客様のクチコミによる宣伝でこれまでご依頼をいただいております。

ピアノの防⾳⼯事を依頼されるお客様の中には、⾳楽に触れてみたい、楽器を演奏してみたいということで、ピアノを習い始める⽅も多くいらっしゃいます。

ピアノ初⼼者の⽅であれば、演奏するピアノの⼤きさも⼀般的な部屋に収まるぐらいであるため、そもそも⼤きな⾳が出るようなことはありません。

ピアノの⾳の⽌め⽅でもご紹介しましたが、ピアノの種類によっては防⾳室を作らずとも、窓からの⾳漏れを⽌めたり、ピアノの⾜に振動を⽌める防振架台を設置したりで対応できることもございます。
ご⾃⾝の希望と楽器のタイプに合わせて組み⽴て式、オーダーメイド式を選ぶと良いでしょう。

いかがでしたでしょうか。
少しでも気持ちのハードルが下がったと感じていただけたら嬉しく思います。

親子でピアノを習って、或いは別の楽器同士でも、ご家族でアンサンブルなど出来たら最高だと思いませんか?
これを機にお子さんと一緒にピアノや楽器を習ってみるのも妙案かもしれませんね。

ちょっと長くなってしまいましたが、最後までお読みいただき、有難うございました。