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初心者でもわかるサックスのための練習用防音室の選び方

リズムスターは防音室の設計・施工を専門とした、東京の内装工事会社です。
防音工事、騒音対策は「防音室」をつくる事が全てではありません。
日本全国からご相談をいただき、戸建て住宅やマンション、ライブハウス、ダンススタジオ、宿泊施設などでの実績。問題解決の方法をお客さまと一緒に模索しています。

管楽器の中で抜群の人気を誇るサックスですが、人気の秘密は、JAZZはもちろん、吹奏楽・ロック・ポップスなど様々な場面で活躍できるのと同時に、リードボーカルやリードギターなどに負けないくらい前面に出てこれる存在感とその音色にあるのではないでしょうか。

つまり、主役を張れる楽器の一つと言えると思います。

そんなカッコいいサックスですが、正式名称はSaxophone(サキソフォン)、1840年代にベルギー人のアドルフ・サックスさんが考案した楽器だそうです。
美しい金属製のボディですが、マウスピースからリードを振動させて音を鳴らすため、木管楽器の仲間とされています。

大きさによって数種類のサックスがありますが、主にソプラノ・アルト・テナー・バリトンの4種のサックスが多く使用されているようですね。

さて、いざサックスを練習しようと思っても、問題になるのは音です。近所に聴こえて苦情が来たり、迷惑をかけてしまうことを考えると、どこでも練習できるという訳にはいきません。

「貸しスタジオやカラオケボックスなどで練習しています」という話を聞いたことがありますが、プロの奏者はもちろん、本格的にライブ活動やコンサートなどをされている方はスタジオで過ごす時間が長くなりますので、料金が高くなってしまったり、使い勝手等で悩むところだと思います。

初心者の頃はカラオケボックスや貸スタジオでも問題ないと思いますが、だんだんコンサートやライブに出演してくるレベルになってくると、何曲も披露するために練習時間も多くなってきます。
逆に申し上げると、コンサートやライブに出演するためにはそれだけの練習が必要だという事になりますが、
「それに応じた練習場所の確保ができる方のみが演奏家として活動できる」
という、とても条件が厳しくハードルの高いものになっているのではないでしょうか。
とても残念に思います。

上記の貸しスタジオや公民館、もっと言うと河原や鉄橋の下などのように練習環境はいくつかありますが、
「ライブでカッコよく演奏してバシッと決めたい」
「老後でもモテモテ音楽ライフを送りたい」
「演奏で失敗して恥ずかしい思いをしたくない」
「メンバーに迷惑をかけたくない」
というような方はきっちりと練習ができるように、自宅等に練習環境があると良いですよね。
そういった方に、防音室を導入する際の注意点などをお伝えしたいと思います。
少しでもお役にたてたら嬉しく思います!

【音域】
冒頭にも書きましたが、サックスと言っても種類によって音域が違います。

ソプラノ:約220Hz~1,320Hz
アルト:約146Hz~880Hz
テナー:約110Hz~660Hz
バリトン:約60Hz~440Hz

全体的に低音域から中音域をカバーする楽器だというのがお分かりかと思います。
さらに倍音も出ていますので、バリトンは将来的に演奏しないだろうなと思っていても、低音の対策は必須です。
※倍音とは基本となる周波数の整数倍の音のことです。
例えば500Hzの音に対して1000Hz、2000Hz…の音が同時に出ているということです。
1/2倍音も同時に出ていますので、250Hz、125Hzの音も発生しています。
もちろん音のエネルギーは小さくなっていますが、無視はできないと思います。

【振動】
手に持って演奏する楽器という事で人間が防振装装置の役割をはたしていますので、打楽器やピアノのように直接床に与える固体振動はありませんが、空気中を伝播した大きな音が床や壁を振動させますので、防振してあると性能があがります。
ただし、床の共振周波数が、人間の聴き取れる音よりも低くなるような設計が望ましいです。(弊社では10Hz前後になるような設計を行っております)
そういった設計ができるところにお願いした方が良いと思います。

【音圧(音の大きさ)】
サックスの種類によってピークになる音域(中心的な周波数)が違います。
例えばアルトなら500Hz~800Hz付近、テナーであれば200Hz~315Hz付近です。もちろん楽曲によって変動しますが、90dBを超えてくる音圧がありますので、しっかりした対策が必要です。
ただし、環境によっては近隣までの距離や構造に応じて音が外に漏れてはいても苦情は来ないというレベルを、騒音測定を行い計画に盛り込んで設計できるのであれば導入費用を安くできるかもしれません。
防音工事業者さんや設計士の方に相談してみてください。

いかがでしたでしょうか。
防音室の導入の際、これらの事についてきちんと相談できる業者さんに出会うことができたら、オーバースペックで無駄な費用を掛けずに、性能もしっかり発揮できる防音室を持つことができると思います。
それにより一層、楽しい音楽ライフを満喫して頂ければ幸いです。

今回、ご自宅をお持ちの方にしか必要のない内容になってしまいましたが、そうでない方にも音楽ができる賃貸物件を増やすために日々活動しております。
より音楽に優しい社会、街が実現できたらこの上ない喜びです。